
日本にはさまざまな宗派があります。そのなかにもさらに宗派が存在するのが特徴的です。これから現在設置している仏壇を、こちらの都合で処分しようと考えている人に、今回の記事はおすすめです。仏壇はその機能を終えるときに魂抜きを行ってから処分するようにします。きちんと丁寧に取り組みましょう。今後の参考にしてください。
宗派による仏壇の違い
仏壇の色や飾られているものが宗派により異なります。また、地方により仏壇に飾られているものが異なる場合もあります。
浄土真宗
こちらは国内でもっとも多い宗派といわれています。本願寺派と西本願寺派に分かれているのが特徴的です。こちらは仏壇の柱の色で見分けられます。柱が黒色の場合は本願寺派、金色の場合は西本願寺派となっています。開祖は親鸞で、法然の弟子にあたります。
浄土宗
こちらの特徴は、位牌を設置する場所が本尊の真下ということです。一般的に金色の仏壇が多いといわれています。開祖は法然です。
天台宗
こちらの開祖は最澄と認識されているのが一般的ですが、中国から日本に伝来させたのが最澄といわれています。日本の仏教の原点が天台宗となっています。唐木仏壇が主流となっています。
真言宗
こちらの開祖は空海で、字がとても綺麗だったことから、弘法にも筆の誤りということわざが誕生しました。弘法大師ともいわれています。ほかの本尊では見られない珍しいポーズが特徴的です。
日蓮宗
こちらは、関東地方と関西地方では仏壇に設置されている鬼子母神と大黒天が入れ替わることがあります。開祖は日蓮で、開祖の名前が宗派の名前になっているのが特徴的です。
曹洞宗
こちらは、仏壇に掛け軸を飾るのが特徴的です。開祖は道元です。宗派により異なりますが、ほかの掛け軸を飾る場合もあります。
臨済宗
こちらは、インドで仏教僧として禅宗の発展に貢献した達磨大師の掛け軸を仏壇に飾るようになっています。開祖は栄西です。宗派により異なりますが、ほかの掛け軸を飾る場合もあります。
時宗
こちらは、鎌倉仏教のひとつで開祖は一遍です。仏壇に掛け軸を飾るのが一般的です。
仏壇の具体的な処分方法
4つの方法から自分に合ったものを選択しましょう。それぞれメリットとデメリットがあるので、サービス内容や料金などを充分に比較して検討することが大切です。
寺院に相談する
長年の付き合いがある寺院であれば、僧侶が色々と気を遣ってくれている場合があるでしょう。お世話になっている寺院があれば、まずはそちらに相談しましょう。
仏壇を寺院まで運搬するのは自分で行うことになりますが、その前に実施しなければいけない魂抜きもきちんと行ってくれます。焚き上げまでワンストップで対応してくれるので心強いでしょう。
また、長年の付き合いがあるからこそ、細かい要望にも応えてくれる場合があります。気軽に相談してください。処分費用はお布施代として僧侶に渡すのが一般的です。こちらの費用の相場は1~10万円となっています。
仏具店に依頼する
仏壇を新しく購入する人は、仏具店に相談しましょう。古くなった仏壇を割引価格で引き取ってくれるサービスがあります。店舗により引き取り価格は異なりますが、購入金額が大きい場合は無料で引き取ってくれることも珍しくありません。
ただし、新しい仏壇を購入するのが前提となっている場合がほとんどなので、仏壇の引き取りのみ依頼すると断られる可能性があります。こちらの費用の相場は2~8万円です。
粗大ごみとして処分する
家具として処分できるようになっています。サービス利用料金は自治体により異なるのでサイトを確認してください。ただし、回収してくれない場合もあるので注意が必要です。こちらの費用の相場は500~1,000円です。
不用品回収業者に依頼する
仏壇だけではなく仏具も回収してくれる場合があります。ただし、悪徳業者も存在するので注意してください。事前に見積もりを依頼するとよいでしょう。こちらの費用の相場は8,000円~3万9,000円です。
仏壇を処分する時に気を付けたいこと
3つのポイントを紹介します。ほかの家具と同じような扱いを最初からしないように気を付けてください。
魂抜きを行う
仏壇を処分する前に行うようにします。こちらの都合で機能を終えるときに、感謝の気持ちを込めて見送ります。必ず行いましょう。
仏壇の引き出しにものがない状態にする
大切なものを収納している人も珍しくありません。誤って処分されないように必ず確認しましょう。
宗派に適した処分方法を選択する
分からないことは寺院に確認しましょう。位牌のみ魂抜きを行う宗派も存在します。なお、不用品回収業者に魂抜きを依頼した場合は、合同供養になる場合がほとんどです。
まとめ
仏壇の処分方法について分からないことがあれば、寺院に確認してください。宗派に適した処分方法を選択しましょう。不用品回収業者に魂抜きを依頼した場合は、ほかの仏壇と同じタイミングで合同供養となる場合がほとんどです。
仏壇を処分して欲しいと考えている人は、料金だけではなくサービス内容も比較しましょう。まずは自分だけで思い悩まずに、家族や親族とも話し合って自分に合った方法を選択しましょう。